コラム
休館中の珍しい来訪者(右向きヒラメ)
昨年11月中旬より空調設備更新工事のため休館しておりますが、その間も海浜自然センターやその周辺海域には様々な珍客が訪れていましたのでその一部ご紹介します。
12月、右向きのヒラメが見つかりました。県内の水産関係者が養殖のヒラメを仕入れたところ、偶然混ざっていたそうです。「左ヒラメ、右カレイ」と言われるように、普通のヒラメはお腹側を手前に置いたとき、左を向きます。「右を向いているならそれはカレイじゃないの?」と思うかもしれませんが、その顔を見れば一目瞭然。ヒラメは魚を好んで食べるので、大きな口と鋭い歯を持ちますが、カレイの仲間は小さな口をしているものがほとんどです。
ヒラメやカレイの目の位置は、産まれたときは他の魚と同じで左右対称ですが、次第に目の位置がズレていきます。天然でも養殖でも、その過程で稀に逆を向いてしまうそうです。
右を向いたことで商品価値は下がってしまいましたが、食材になることをまぬがれたと思うと、 この右ヒラメは幸運だったのかもしれません。砂に隠れるのがとても上手なので、職員でもたまに見つけられないことがありますが、 2階のアマモ水槽におりますので、開館しましたらぜひ覗いてみてください。