コラム
「海のふれあい教室 早めに自由研究スタート!⑤海藻採集と標本作り」を開催しました。
2022年5月28日(土)「海のふれあい教室 早めに自由研究スタート!⑤海藻採集と標本作りを開催しました」
陸上の植物採集や標本作りは海浜自然センター以外の博物館等でも作ることができます。けれども、海藻採集と標本作りを開催している施設は全国でも数少ないのではないでしょうか。今年も福井県立大学 海洋生物資源学部の吉川教授に来ていただいて講座を開催することができました。
初めに、吉川先生に海藻についてのお話をしていただきました。海藻は姿を変えて私たちが日々使っている品物、アイスクリーム、化粧品などに含まれていることを教えていただきました。冬から初夏にかけて、海藻が元気に若狭湾で育っています。海中で海藻が生育している映像を見せていただきました。海藻の森には、魚やアメフラシ、ウニなどたくさんの生きものが棲んでいます。海藻は、海の生態系(せいたいけい)を支える大切な存在ですね。
お話の後、磯へ採集に行きました。今日は天気に恵まれたのですが、やや波があり、ざぶ~んと打ち寄せる波と格闘しながら、採集しました。ここでは、カゴメノリ、ホンダワラ類などを採集しました。次は、浜へ。ウスバアオノリ、アナアオサなどの緑藻が広がっています。岩にしっかりとくっ付いているボウアオノリを丁寧に採集していました。最後に、護岸へ。ここでは、ツブツブ一杯のキョウノヒモ、ムカデノリを採集しました。これで午前の講座は終了しました。
午後は、標本の作り方を教えていただいた後に、標本作りを始めました。水につけてからケント紙の上にきれいに広げていきます。長い海藻はくるくると巻いて標本にします。海藻は生育場所で形や色が変わります。ええっ?これとこれが同じなの・・・?とびっくりしたり、逆にまったく同じように見えても違う種だったり・・・皆さん、苦戦しながら標本を作っていらっしゃいました。
今回、標本にできた海藻は29種(事前にセンターが用意した海藻も含みます)でした。色も形も様々な海藻がたくさん生息していましたね。完成した標本は持ち帰り、乾燥させてラベルを貼れば完成です。よい標本に仕上げてくださいね。